ソメイヨシノは満開をすぎましたが、会津美里町にはこれから見頃を迎える桜もあります。伊佐須美神社境内にある薄墨桜もその一つ。4月末から5月頭に見頃になります。そして、4月29日は薄墨桜を祀る花祝祭(かしゅくさい)が行われます。
ご紹介したいのは、その時に奉納される「伊佐須美神社の太々神楽」。…
日本神話を基にした物語を、笛と太鼓の音に合わせて舞うもので、その踊りは15段(種類=段といいます)もあります。今は舞台の関係上、9段を踊りますが、時間を忘れて見入ってしまいます。
この太々神楽は明治の始めに郡山の安積日出山神社から、田島の田出宇賀神社へ、そして伊佐須美神社へと伝わりました。
以前は5月の1日2日と2日間興行し、当時は神楽殿の前に、ぎっしりと観客が詰めかけたそうです。
現在、舞を継承するのは、伊佐須美神社太々神楽保存会のみなさんです。4月10日より毎晩練習に集まります。
舞は現代のダンスに比べると静かな動きが多いですが、中腰での緩やかな歩み、小道具を持って上げたままの腕、舞によっては激しく動く時もあり、とかなりハードです。当日はここに視界を遮る面と動きにくい着物が加わると考えると、大変さは想像を絶します。
でも、そんな大変さも観客には感じさせないほどの優雅で、勇壮な太々神楽。
年に一度しか見る機会がありませんから、ぜひ4月29日は会津美里町へこらんしょ。
薄墨桜も花を咲かせてお待ちしています🌸
【伊佐須美神社の太々神楽】町指定無形民俗文化財
日時:4月29日 午前9時〜
場所:伊佐須美神社 仮本社
舞:清の舞・天地開闢・剣の舞・鉾舞・豊穣舞・ 弓舞・大蛇退治・扇の舞・太平楽
記:齋藤唱子